緑×青

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「ほら、職員室着いてきてくれんねやろ?」 「うんっ!」 「早よ行かな勉強する時間なくなるで」 「あかん!しょーちゃんいこ! …ボン倉お前しょーちゃんに近づくなよ!」 「ボン倉って言わんとってやぁ!」 「で、ここはこの方程式で解くん」 「こう?」 「そうそう!やったらできるやん」 うるさい大倉くんは放置でちゃっちゃと職員室にプリント持ってって、今図書室でりょーと勉強中 「てかさ、しょーちゃんそっちのが絶対かわいいと思う。明日からそれで学校来たら?」 「嫌や。僕がこの顔嫌いなん知ってるやろ?」 今の僕はメガネを外して前髪をちょんまげにしてる。…りょーにやられた だて眼鏡やから別に無くても大丈夫やけど、この顔が嫌いやから人がおるときはかけてんの。 「しょーちゃんがメガネ外したらモテモテなってまうしやっぱあかんわ」 「ふふ、なにそれ」 「俺な…しょーちゃん好き 。お兄ちゃんみたいやし優しいし、だからな俺がしょーちゃんに変な虫がつかんように守ったる」 「りょー?急にどうしたんよ。」 「まだ取られたくないねん…俺のしょーちゃんやのにボン倉に取られるとか嫌や」 なぜか泣きそうな顔で抱きついてきた。…ほんまにどうしたんやろ 大倉くんがりょーを悲しませてるん?それとも僕? 「言ってる意味が全然わからん…ちょっと落ち着いて?」 「…しょーちゃんは俺のやもん」 「ん。僕はりょーの」 りょーが落ち着くように背中をぽんぽん叩いく 「お願いやから離れていかんとってな」 「わかってるよ」 そう言うと僕の肩に顔を埋めてすりすり甘えだした 前にも何回かこういうことがあった。 りょーは人一倍寂しがりやから色々不安になるねんて。 酷いときは自分自身を傷つける行為をしてまうから、僕が助けんの。 僕達はお互いを守りあって生きてるようなもん 「りょー勉強しよっか」 「うん」 つづく
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