639人が本棚に入れています
本棚に追加
/68ページ
「え?」
今、なんて言った?
「やっさんが好き。もちろん恋愛対象で」
「博?」
「別に付き合ってなんか言えへんよ。ただ側におらせてほしいねん‥だめ?」
「…僕は嬉しいよ。でも、博は辛くない?」
ちゃんとした僕の気持ち。
ほんまに嬉しいけど、僕が博を好きになるかわからんのに側におって辛いだけちゃうんか心配やん?
「そら辛いと思う。けどやっさんの側におられへんほうがもっと辛い。」
「ひ、「内なに言うてんの?」‥え?」
「大倉‥」
扉に寄りかかって冷たい目でこっちを見てる大倉さん。
いつ入ってきたんやろ?全然気づかんかった…てか、さっき帰ったん違うかったっけ?
「安は俺のや」
‥―ズキンっ
『しょーた大好き!』
『一生一緒におろな。‥愛してる』
いきなり頭痛がして頭の中で不思議な映像が流れる。誰かわからんけど僕に愛を囁いてる‥。
「やぁっ‥!」
なんかわからんけど涙が溢れてきて頭ん中ぐちゃぐちゃ
『今日、亮ちゃん家泊まるから』
『餓鬼ちゃうねんから一人で家おれるやろ?』
『記念日?‥あぁ、忘れてたわ』
い‥いやや、怖い怖い怖い…っ!これ、知ってる。
「やっさん?!」
自分の体を抱きしめて縮こまる。内が名前を呼んでるけど返事を返す余裕がなくて訳もわからず泣き続ける僕。
「安っ!」
「大倉出ていけや!!やっさん一人じゃないで!僕がおるから、な?」
「いや‥ひとり、ぼっち‥や、いやぁああぁあっ!!」
.
最初のコメントを投稿しよう!