第1章

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文久3年、2月 ───京─── 冬の寒さがまだ残っているのにも関わらず、 今日も京の町は賑わっていた。 そこに一際目立つ少年… いや、少女が歩いていた。 その少女の顔は中性的な顔をしていても、 町の人々の目を惹くような美しい顔立ちをしていた。 漆黒の美しい長髪は頭の上辺りで縛っており、 きっと、その長髪を解くと美しい女性になるだろう…………が、 その少女の格好は、黒っぽい袴に、大小1本ずつある刀が刺さっていた。 なんとも、女性として残念な格好である。
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