~1本目っ!~

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「ふっ、全然わかってないな。この味の調和が解らん人がまだいたとは」 「うんっ、思ったよりどうでもいい解答だったからいいや。さっ、どいたどいたぁ!」 対応が寂しいな、おい。 「う~ん、じゃっ、サンドイッチ一つとカフェオレお願いしま~す」 邪魔だと言わんばかりに俺は押しのけられ、テルは案外少食系な注文をした。 「さっ、さ、タケちゃんもちゃっちゃと買いなよ!」 振り向くと、俺とテルの後ろで並んでいた久住は、財布の中身を見ながらなにやら、ふるふると小刻みに震えていた。 「無い…っ!俺の金が、ねぇ!!」 おっと、家にでも忘れたか? 残念なことで。 「金貸してやりてーけど…持ってきた分は今使っちまったな」 「私は持ってるけど今日カラオケ行くんだ~、タケちゃんゴメンネ!ま、とりあえず教室戻ろうよ」 枯れ木みたいにしおしおになっていく巨人は、さすがに少しかわいそうだった。
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