第2章〈現代へと続く部屋〉

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私の名前は、西園寺 赤音。今、八丈寺の調査をしている。 「あれが、八丈寺かぁ~」 八丈寺へと続く150段の階段を見上げる。 「…これ上がるの~?」 忍者とはいえ、階段を速上がりする術なんてない。 私は階段を小走りで登り始めた。 …70段ぐらい登ったときだった。 75段目の休憩場所に人影があった。 何か話してるみたいだ。 私はその人影に近づき、聞き耳を立てた。 「なぁ…この寺で何人も行方不明になってるって話知ってるか?」 「え!?そうなの!?早く帰ろうぜ!!」 「おいおい…。そうはいかねぇだろ。ここで見張りなんだからよ。」 「そうだった…。まったく…、上で何やってんだ?」 「さぁな。」 2人の会話が終わった時だ! 寺から男の声が鳴り響いた。 『うわぁぁぁぁぁ!!』 『こ、これは!!!』 上で何が起こっているのだろう。 とにかく早く上へ向かわなければ! 「に、逃げろぉ!!」 「ま、待ってくれぇ!!」 ……忘れてた。でも、この2人は何もしてないし…。ま、いっか。 私が上へ向かおうと階段に足をかけたときだ! 「お、お前は……」 さっき逃げていった男の声が鳴り響く。 「何者だ!!」 『…………死ね。』 まさに一瞬だった。 2人の男は同時に私の視界から消えた……。 「あ、あなたは………?」 ゆっくりと階段を登ってくる1人の男。 黒の忍者服。足袋も黒だ。 全体が黒…かと一瞬思ったが、髪の色だけは真っ白だった。 いかにも怪しいその姿に、私はゆっくりと刀に手を持っていった…。
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