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し――――…ん。
「あ、あれ?誰もいないのか?」
中澤本気で困り顔。
………はあ。
て感じの空気が教室に流れた。
小学校六年生にもなって
立候補なんて普通しない。
どうせ推薦に落ち着くのに、
民主主義だの個性だのは面倒だ。
立候補なんて日本人の精神には合ってないし、
政治家にマトモなのいないのもきっとそのせいだ。
「……あれ?みんなどうしたんだ?」
中澤は事態が掴めないようだ。
皆「長くなりそう」と思って
適当に喋りだした。
中澤は空気になった。
「ゆーちゃん(俺)、
これ終わったらどうする?」
隣の席のガリの平太が言う。
「練習ないしアイス食おうぜ」
とデブの啓。
「メタボまっしぐらじゃん」
「うるせ―へーたはガリガリ君でも食ってろ」
「ダジャレかよ」
と、
こんな空気になってたはずだった………。
「はい」
大きくはないが
よく響くしっかりした声がしたのだ。
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