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サチ「にしてもあんた、数学100点って…
なんで私より高いのよ!」
サチは信じられないものをみたようにわななく。
遊一「シンクロ召喚を多用するから数学は得意なんだよ。」
ソウヤ「何、意味のよくわかんないこと言ってるんですか」
ふぅと呆れたようにソウヤがため息をつくのを尻目に、サチは俺の答案用紙を見続けている。
サチ「う~、ムカツク!
うん?あ!
あんたバカじゃない!
なんで理科が0点なのよ、アハハハハハ!」
サチが理科の点数を見て笑いだす。
遊一「だって、電流とかの公式ド忘れしちゃったんだよ!」
サチ「あ~あ、あんた死んだわね。」
いや、なんで点数悪かっただけでそんなこと言われなきゃならないんだよ!?
ソウヤ「もしかして、遊一先輩達の学年の理科担当って、松戸先生ですか?」
サチの発言で何かに気付いたソウヤが確認してくる。
サチ「アハハハハハ…
ハァ、ハァ そうよ、あのミスター殺人鬼の異名を持つ松戸先生よ」
サチが笑い過ぎで息絶え絶えで答える。
いや、そんなことよりも今なんて言った?
遊一「ミスター殺人鬼!?
いや、それは教師につけられるべきあだ名じゃないだろ!」
ソウヤ「この学校の七不思議の一つですよ…。
理科のテストが悪かった者は松戸先生に人体実験の被験体にされる…っていう。」
なぜかソウヤが声音を落として言ってくる。
遊一「お、俺は幽霊とか、七不思議とか信じてないからそ、そんなの怖くねぇし!」
サチ「普段は使われない第三理科室…
そこは松戸先生のために作られた特別な実験室…
そこに入ったもので、帰ってきた者は今だかつていないという…」
遊一「そ、そんなのただの噂だ…」
「武藤 遊一君、 武藤 遊一君
今すぐ第三理科室まできなさい
繰り返します
今すぐ第三理科室まできなさい」
俺の声を遮るようにスピーカーからアナウンスが流れてくる。
その場に重い沈黙が流れていく
サチ「お呼びよ、遊一」
ソウヤ「ですよ、遊一先輩」
全く動かない俺を急かすように二人が言う。
遊一「ああ!!もう!!
わかったよ、行ってくればいいんだろ!」
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