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松戸「そしてこのヘルメットはその原理を応用し、外部から電流を流すことでかぶっている人を任意に動かすことが出来るようにしたものなのです!!!」
遊一「外部から電流を流す?
それって危険なんじゃ?」
松戸「だぁ~いじょ~ぶ!!!
ただ、失敗すると脳が破壊されるだけだから。
人間の生命維持に必要な部分は脳幹がコントロールしてるから問題ナッシング!!
…まあ、二度と他人と話したり、動くことが出来ない、ただの生きてるだけの人形みたいになるけどね」
遊一「おい!今何ボソッと怖いこと言ってんだよ!!
そんな状態なら死んだ方がマシだ!!」
俺は先生の大丈夫の意味が全く理解出来ずに抗議する。
松戸「ムッ、命は大切にしないと駄目だよ。」
遊一「何、もっともらしいこと言ってごまかしてんだよ!!
だぁ~!!何でこんな危ない人が教師やってんだよ!!」
俺が髪を掻き乱しながら誰にでもなく問う。
松戸「ああ、それね。
それはこれのおかげだ。」
そういって先生はごそごそと白衣の中に手を突っ込み、何かを取り出す。
その何かとは五円玉の穴の中に紐が結ばれているだけのものだった。
俺の脳裏に絶対にありえないと思いながらも、ある考えが浮かぶ。
松戸「これは世紀の大発明でね、この五円玉をゆ~らゆ~ら動かすと誰でも何でも言うことを聞いてくれるようにな…」
遊一「ならねぇよ!!!
なるわけねぇじゃんよ!!」
俺が力の限り叫ぶが、そんな俺をよそに先生は五円玉をゆらゆらと動かしだす。
松戸「あなたはだんだん実験の被験体になりたくな~る。
被験体になりたくな~る。」
遊一「ならねぇってんでしょうが!!」
俺が叫ぶと先生はショックを受けたように四つん這いになる。
松戸「そ、そんな…
教育委員会も校長もこれでなんとかなったのに…」
校長!!!
あんたはまともな人だと思ってたのに!!
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