LESSON:4 -another- ナグサメ(日速side)

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「あ、あんまり…見んな!」 悠灯が腕をクロスさせて上半身を隠した。 裸を見られた女子みたいな反応に、思わず吹き出す。 「なんでだよ」 「・・・・コンプレックス、だから。」 さくら色なのがそんなに嫌なのか。 確かに、乳首が綺麗な男は珍しいかもしれない。 でも、だからこそ、そそられる。 「男だろ。 そんなとこ隠すなよ。」 「…男だからこそだって。 お前の身体見てると、自信なくすんだよ…。 なんで、運動してた俺のがペラいんだよ。」 V系はヴィジュアル(見た目)が命だ。 それに、俺は武道を習っていたこともあり、筋肉は基礎が出来上がっていた。 今もジムに通って体を鍛えている。 そんな俺の場合とは、また違うだろ。 筋肉の付き方も、バスケとは異なる。 (まあ、バスケでこんなにしなやかな筋肉がつくとは俺も思わなかったが) 「そんなことねぇよ。 筋肉につき方は体質だ。 お前だって十分すぎるくらいだぜ。」 「・・・そんな、ものなの」 「自信持て。 現に俺は悠灯の体つき、好き。」 「べつに、うれしくねぇ…んっ」 三日月のように形のいい潤った唇に口づけると、大人しく口を開けてくれた。 それをいいことに自らを無理矢理その三日月に捩込ませて貪る。 「は…ぅん…」 (う、わ…) くぐもった喘ぎが、俺の中で燻っている熱を高めていく。 鼻でしっかり息をしているし、歯もぶつかって来ない。 キスは、慣れてるらしい。 (・・・なのに、なんでそんな初々しい反応なんだよ) 普通にキスがうまいのに初々しい、そしてこんなにも身体が、反応がエロい。 一体、何がどうなって、こうなったんだ、コイツ。 (どうしたもんか…) 今までに絶対男に襲われたことがあるんじゃねーの?? (もちろん、そんなことないでほしい) と、気持ちよすぎて夢中になりそうな中、好きな人の身を案じる。
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