LESSON:4 -another- ナグサメ(日速side)

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「んっ…は…ひず…」 「…ゆーひ。」 唇をはずすと、すぐ目の前に悠灯のとろけそうな顔があった。 半開きの口からは甘い吐息がこぼれ、少し開いた目は涙で滲んでいた。 …他人には絶対見せないであろうその表情。 (危険だ。エロすぎる。) さっき誓ったばかりの理性が既に崩壊しかけている。 口では「抱くぞ」なんて言っておいて、実際はそんなこと許されないから、直前で止めるつもりでいた。 でも、こんな姿を見せられたら、このまま、無理やりにでも抱いてしまいたい。 (が、我慢しねぇと…) ほんのり桃色に色づき、汗ばんだ鎖骨が色っぽい。 (むしゃぶりつきてぇ…) 優しく口づけをおとし、ベロベロとあからさまに舐めてやった。 「ぁっ…ひゃぁ…!! んっ…くっ…!」 首をすぼめて抵抗しつつ、声を我慢する悠灯。 舐めるたび、ピクピクと体が反応するのが楽しい。 そんな風にかわいい声を出されたら余計に啼かせたくなるのに。 (お前は、煽るのがうまいな…) 首と耳は悠灯の弱点だ。 知っててやってる俺は性格悪いな、ホントに。 「…やぁッ…!」 「いや、じゃないだろ、悠灯。」 そんな悠灯を見るだけで俺の身体にはさらに熱が篭る。 「やんっ…ひず…みぃ…」 そんな今にも泣きそうな、うるうるの目で見られたら、たまらないだろうが。 しかも、「やんっ」なんて女みたいな声で鳴かれてみろ、たまらないどころじゃない。 (あー…もっと) 悠灯を、抱きたい。 もっと、触れたい。 一緒に、イキたい。 悠灯を快楽の絶頂に連れていける自信はある。 (…だけど、それはダメなんだ。) ・・・望まれてるのは、誰でもない。 (でも、せめて、今だけ俺のものに…) 胸のさくら色の飾りに触れると、悠灯の身体が硬直したのが分かった。 普段は絶対触られることのない部位を触られて、驚きが隠せないのだろうか。 「そこ、やだ・・・」 不安げに見上げられた。 そんな姿さえこんなにも愛しいなんて。
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