308人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日って満月だったっけ?」
灯りを落としたリビングの大きな窓から差し込んでくる、柔らかな光。
ソファーに寄りかかって、2人で月を眺める。
隣からクスクスと小さな笑いが聞こえてくるから、ちょっとそちらに顔を向けると、何だか楽しそうに笑う貴方がいて。
「ねぇ、紫くんさ。裸眼で月を見てるでしょ?」
「あ。そう言えば…。さっき目がゴロゴロして…」
コンタクト外したままだった。
近くの物なら問題なく見えるし、家に居るなら特に必要はないし…。
一番近くにいる貴方の顔さえ見られれば…それだけで良いとさえ思う。
最初のコメントを投稿しよう!