契約、新しい生活

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夕立は突然だった。 辺りが暗くなり、大粒の雨が降り注ぐ。 土砂降りの中、慎一は折りたたみ傘を差して自転車を走らせていた。 20歳ほどの青年。身長は平均より少し高く、身体は痩せ気味。短く切った黒髪に、どこか淡泊な目つきと顔立ち。チェック模様の半袖Tシャツ、ベージュ色のチノパン。リュックを背負っている。一言で現せば、地味な青年だった。
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