好きだから さようなら

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ザァ――……… 歩く道のすぐ横は川になっていて、心地好い音が耳に聞こえてくる 車は余り通らないから空気が凄く綺麗 ちょっと進んでいくと、小さなお店があった 中には生活用品とか食品が並び、レジにはいろんなものに埋まりかけているお婆さんがいた グゥ~……… う… 時計をみると12時丁度 お腹は素直だなぁ 店に入ろうとしたら中学生っぽい黒髪の女の子が鮎の入った入れ物を沢山持って出てきた 「あ、すいません!」 「いえ、気をつけてください」 黒髪の少女は少し低めの声だった 俺は少女の背中を見送った後、再び店に入った ガラララ 「いらっしゃい…」 俺は飲み物の入っている棚へ向かいコーヒーをとった ………何故か高野さんの事を思い出してしまった いけない 忘れないと 忘れないと 忘れないと 高野さんが、困る 「百円になります」 俺は百円硬貨を渡し、店を出ようとした すると、お婆さんが声を掛けてきた 「お兄さん、小野寺の子かい?」 「?そうですけど」 なんでそんな事を聞いてくる? というか何故俺が小野寺の子と言うことが分かった? 「その目は小野寺特有の目だからなぁ。」 「あ…」 俺の目は、家系特有の色をしている だから、俺はこのエメラルドの目をあまり好きじゃない 「それだけだよ。邪魔をして悪かったなぁ」 「…いえ」 店を出て、また目的の家へ向かった
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