第1章

2/7
前へ
/206ページ
次へ
「おはよう!皆!これから2泊3日の合宿だ!ずばり、楽しむように!」 「コホンッ」 桜が舞い散る朝。私のクラスの担任の松浦先生が、楽しようとするのがみえみえだったのか、朝礼台の横に立っている2組の桜川先生が咳払いした。 そんなこんなで始まった合宿。校庭で挨拶みたいなのをかわすだけだと思ったが、開会式をするらしかった。 1年の顔合わせのための合宿らしいが、なんだか誰もやる気のなさそうな顔をしている。 *** バスからおりると新鮮な空気がひろがっていた。 「いい空気だねー」 私が、バスの隣の席の橘真菜に話しかけた。 「バスの排気ガスの匂いしかしないけど。」 そう現実的な事を言い残し、さっさとログハウスへ荷物を置きにいてしまった。 私は深呼吸し、あげた腕を停止させ、ん?って顔で見送った。 すると後ろからぽんぽんと肩を叩かれた。 私はあげた手を徐々に下へおろしながら首だけ振り向いた。 その顔を見た瞬間体全体をくるりとその相手に向けた。 、
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加