ライバル

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「その時、あたしさ、ガラスのコップを持ってなかった?」 「多分、持ってたけど…??」 あぁ。思い出した。いま、あたしの頭のなかで記憶がよみがえった。 「何があったの…?」 「彼氏が死んだの。」 あたしが言ったとたんに愛斗の目が真っ白になった。 「あたしが変なひとに絡まれてたのを助けたら殺されちゃった。」 無言のままうつ向く愛斗…。 「その日の前にあのガラスのコップを貰ったんだ。」 「もぅ…あたしったら!」 あたしの目からは大粒の涙が。 「もういい。ありがとう、けど、泣きたきゃ泣け。」 あたしは愛斗のうでのなかで泣いた。元カレを思い出して…
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