第一章 非日常は突然に

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だが俺は、哲太の話を聞いて少なからずワクワクしていた。 もしかしたら、俺の周りで摩訶不思議な事が起こっているのかも。 そんな期待があった。 が、変死体にしても所詮は警察が解明してしまうだろう。 だから俺は、あまり期待しない事にする。 過度な期待は、裏切られた時に失望もでかくなるからな。 「ヤバっ!?ちょっとゆっくりし過ぎたみたいだぞ!このままじゃ遅刻する!!」 俺の隣で腕時計を見た哲太は慌てて走り出した。 俺としては遅刻なんてどうでもいいんだが、仕方なく哲太に合わせて走ることにした。 ………でも、この時の俺はまだ知らなかったんだ。 俺はもうすでに、非日常の中にいたことに。
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