プロローグ

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(何よこれ!?四時間も歩いていたってこと?!) 恵子は目の前の現実に、頭が追いついていなかった。 現状を理解するために、あたりを見回し空を見上げると再度違和感を感じた。 (空がまだ.......暗い??) 六時をまわっているとはいえ、今は春なのに空が真っ暗なのには不審に思った。 この時間ならそろそろ明るくなり始めてもいい時間帯である。 (いったい何がどうなってるのよ!早く家にかえ...........) 「ーーーーー」 すると突然、目の前の暗闇から声のようなものが聞こえてきた。 恵子は驚きつつ、目を凝らして前方を見る。 しかし、前方には人影すら確認できなかった。 目の前に広がるのは暗闇だけである。 (........気のせい....だよね) 自分の空耳かと思い、恵子はあらためて進もうとする。
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