41人が本棚に入れています
本棚に追加
(何よこれ!?四時間も歩いていたってこと?!)
恵子は目の前の現実に、頭が追いついていなかった。
現状を理解するために、あたりを見回し空を見上げると再度違和感を感じた。
(空がまだ.......暗い??)
六時をまわっているとはいえ、今は春なのに空が真っ暗なのには不審に思った。
この時間ならそろそろ明るくなり始めてもいい時間帯である。
(いったい何がどうなってるのよ!早く家にかえ...........)
「ーーーーー」
すると突然、目の前の暗闇から声のようなものが聞こえてきた。
恵子は驚きつつ、目を凝らして前方を見る。
しかし、前方には人影すら確認できなかった。
目の前に広がるのは暗闇だけである。
(........気のせい....だよね)
自分の空耳かと思い、恵子はあらためて進もうとする。
最初のコメントを投稿しよう!