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春がやってきた。野には花が咲き、森では小鳥が歌う。この森を2人の小さな子どもが手を繋いで歩いている。
誓(チカイ)
「あっ!小鳥さん、巣から落ちちゃってる……。」
1人は少女。そっと小鳥を手にのせ、困ったような顔で振り返る。
影一(エイイチ)
「僕に任せて!」
もう1人は少年。小鳥を肩に乗せ、器用に木にのぼり巣へ戻した。
誓
「わ~♪さすが影一!木のぼり上手だね~!」
誓は笑顔で拍手した。
影一
「チカにも教えてあげようか?」
影一はいたずらっぽく笑う。
誓
「い…嫌…高いの怖い…。」
誓は涙目になりながら否定した。
影一
「ご…ごめん、冗談だって💧……ほら、行こうよ。」
誓
「…うん!」
影一が差し出した手を誓が掴む。
2人はまた森の中を進む。
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