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『その気持ち分からぬでもない、だが……』
『分かっておる、主自身が下した決断に我等は従うのみ。なれば我等が出来ることはただ一つ』
『我等が主を全力で支える、だろ?』
『おお、戦車殿』
気付けば戦車と運命が側に来ていた。
『それが運命なれば……』
『ならば開かねばなるまい、会議を……』
愚者の言葉にその場にいた三人はうなずく。
『集めますか、皆を』
『死神はどうなされる?』
『おそらく奴は呼んでも来ぬよ』
『それもそうだな。では他の者を呼んで来ましょう』
『頼む』
『では一時解散のち、またここで……』
『相分かった。では』
そしてそれぞれが己の役割を果たしに行く。
大アルカナの僕である彼らは何を思うのか。
それを一蹴が知る由もないが……
いつか知る時がくるのかもしれない……
「じゃあ貴方はタロットカードを揃えるという道を選ぶのね?」
「はい。正直、まだ不安はありますが……それでもタロットカードを全て揃えてみたいと思います」
「いい覚悟だわ……」
パチュリーは先程小悪魔に頼んだ紅茶のおかわりを飲みながら言った。
「たいした覚悟じゃないですよ」
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