片恋々

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ベッドの上で カバンの中で 机の下で 長いバイブ音が聞こえた時 名前だけ確認します 来るはずのないメールを期待して 知らないんだから仕方ない わかっているんだけど期待してしまう 今日メールが届いていたら あなたを考えることしか出来なくなります 嬉しいという気持ちを教えてくれたのは友達だった 教えてないのに知っていた 私の誕生日を祝う短いメール カラダも心も飛び上がりそうだった それこそカンガルーみたいに 今の私もまさにそうです 画面がうつす短い宛名に 雲の上まで飛べそうな気がします いつもと同じ 題名のない 用件だけの短い本文 わかっていたから傷つきません わかっていたから気にしません でも空飛ぶカンガルーから 深海魚になった気分です
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