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勇士の方を振り返って見ると…
…………
特に何でもなかった
俺はまた歩きだす
ガシッ
腕を強く掴まれる感覚に足を止めてもう一度振り返る
「……何掴んでんだ、勇士くん?」
「そういう冬真は何でこの状況で普通に俺を置いていこうとしているのかな?かな?」
おいおい、竜宮さんちのレ○ナちゃんかよ!
こえぇよ!俺、圭一くんじゃないから!ま じ で!
・・・・・・
特に何もなかったと思いたかった
だが振り返って見えたのは…
足下に出現した光る"魔方陣"らしきものに足を膝下まで沈ませている勇士
「この状況ってどんな状況だ!お前が俺の腕を掴んでいるその手を離せば全てが丸く収まる状況?」
「そんなわけないだろ!親友を見捨てる気か!」
「親友なら俺を巻き込むな!その手を離せぇぇえ!!!」
ズリズリ
どんだけ握力強いんだコイツは!
クソ!後ろに引きずられてる!
「待て待て!一度離せ勇士!そしたら助けてやるから!な!な!」
「何年の付き合いだと思ってるの?そのくらいウソだってことわかるよ!」
ウゼェ!ここに来てコイツと幼なじみである事実にムカつくぅぅぅぅぅう!!!!
絶対にイヤだ!
アレ(魔方陣)はどう見たって異世界に勇士を連れてこうとしてるだろ!
アニメ、マンガ、携帯小説、等でファンタジー知識を持ち合わせている俺にはわかる!絶対にそうだ!
俺は連れてくな!
俺はそんなリアルファンタジーなんて求めてねぇ!
「俺は画面の向こう!二次元のファンタジーで十分だ!」
「オタク!」
「どうとでも言え!」
ヌギッ
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