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ロテが扉に何かをすると、ガチャンと音が鳴る。
〔古い鍵タイプですね。差し込みは一つだけど複雑な造りです。〕
龍のメガネによる解析報告を、テレパシーで聞いたルイトとトンラがお互いを見て頷く。
鉄の扉がゆっくりと自動で開いていく。
「どうぞ。」
ロテが先に入り、ルイト達も入ると窓が無いとコンクリートの部屋
ロテは出入り口近くに立ち、中へ入るルイトはジッと一点を見る。
「部長、龍。」
「ええ…」
「見えるな。」
龍とトンラの答えに、ルイトは龍と一点へ近寄る。
「あ、あの…そこに椅子が…」
ロテの声と一緒にルイトの足元に鉄パイプの椅子の脚が当たるが、避けて歩みを止めない。
「あの!約束が!」
「アンタの約束を部長は聞いたが、私は従うと言ってない。」
「そん…な!」
「部長、その女を見といてね。」
「おぅ。」
「部長さん!」
「すまんな。ロテさん。ワシの部のエースは反抗的でな。」
ロテと向かい合うように立つトンラが苦笑する。
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