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ルイトと龍は部屋の奥の近くで止まり、床に片膝をつく
暗い部屋で普通に動けるのは、日ごろの訓練で暗闇でも見える目にしているからだろう。
「こんにちわ。分かるか?」
ルイトの声に、ルイトと龍と向かい合うように布のような物に被った何かが動く
「暗いから分からないから明りをつけたい。つけてもいいか?」
布の者は動きを止める
「大丈夫ですよ。」
「怖がるな。私達は敵ではない。お前を助けたい。だが、顔が見えないと意味がない。いいか?」
龍とルイトの言葉に、布の者はゆっくりと縦に頷いた。
「ルイト…」
「OK。」
龍の言葉に、ルイトは返事をしたと同時に指を鳴らす。
赤い炎の球が部屋にいくつか浮かび部屋を明るくした。
「いきなり電気を通すよりいいだろう。」
「勝手は困ります!」
ロテの声に明るくなった部屋で、ルイトは舌打ちをする。
「るっさいな。黙れよ。」
ルイトの発言にロテは黙りこむ。
「ルイト。」
龍の声に、ルイトは布の者の方を見る。
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