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「馬鹿月ぃ~!!!」
「うぎゃぁぁ!!!」
その声と大きな能力音に、PPPオフィスの団欒スペースにいた煙草を吸っていたトンラが咳き込み、龍が珈琲を吹き出した。
「はぁ…はぁ……」
寝起きの能力使いで手が痺れながらも降ろし、ある方向を睨む
「ルイト!何事だ!」
「どうかしましたか?!」
すぐにルイトの部屋に駆け込んできたトンラと龍が目にしたのは……
壁に張りつき、電流が微かに流れる圭の姿であった。
「おはよ。部長。龍」
拳を鳴らしながら、挨拶をして出入り口を見ると呆れているトンラと唖然とした龍がいた。
「し…篠芹……なん…で…?」
出入り口からベッドとは反対側の壁に張り付く圭の姿へ目を移す。
「おぉ…やっと起きたか?変態馬鹿月?」
「なっ…ちょっ…降ろしてくれないか?」
「はぁ?ダメだろ?変態は電流からの火炙りの刑だろ?」
冷静に話すルイトの笑顔が黒く見えた圭に恐怖が増す。
「ひぃ~!!」
呆れながらだがトンラは口を開く
「龍、ルイトを止めなさい。」
「は、はい!」
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