白ヤギさん宅

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白ヤギさんは途中でお花をみつけました。 黒ヤギさんに喜んでもらえるよう、 キレイなお花を選びます。 与手にもてるほどのお花をつむと、黒ヤギさんの家に急ぎます。 行きなれている黒ヤギさんの家までの道のりが 今日はとても遠く感じるのでした。 『黒ヤギさん!』 白ヤギさんはやっと黒ヤギさんの家に着きました。 走ってきた白ヤギさんは息切れ。 息を整えて、高鳴る心臓をおさえます。 つんできたお花を差し出して大きな声で言いました。 『ボク。キミがス、スキです!!』 黒ヤギさんは一瞬キョトンとして、それからニッコリ笑いました。 「ありがとう、白ヤギさん。私も大好きっ」 白ヤギさんの手からおハナをうけとり香りをかぎます。 「大好きよ、このお花!」 ・・・。黒ヤギさんの答えに白ヤギさんはがっかり 自分よりお花を取られてしまいました。 どうやら黒ヤギさんはニブニブな様です。 もう一度考えている間に黒ヤギさんが続けます 「もちろん、私の大好きなお花を持ってきてくれる白ヤギさんも」 黒ヤギさんはほっぺたを赤く染めながらいいました。 白ヤギさんは固まってしまっています。 『ホントウに?』 「ホントウに。」 そこ言葉を聞いた瞬間、白ヤギさんは飛び跳ねました。 お花でもなく手紙でもなく自分が好きだと言われたのです。 飛び跳ねずにはいられません。 「このお花を花瓶に入れるの手伝って?それからお茶にしましょ」 『もちろん!喜んで!』 白ヤギさんは尚も飛び跳ねながら家の中に入っていきました。 その日からほぼ毎日、白ヤギさんは黒ヤギさんの家に行き 幸せな日々を過ごしています。
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