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痛い…。
なにがおこったんだ…?
「なんでこんなに遅いんだよ!
全く、迷子か?
…いや、でも生徒会迎えにやったしそれはねーよなぁ…」
え、もしかしてこれ俺の事じゃね…?
てか誰?理事長室から出てきたし理事長か?
「なぁ、由樹…」コソッ
…いねぇし。
「ん?なんか聞こえ…って転入生!!
お前なにやってたんだよ!
遅すぎんだろ!」
バレタ/(^o^)\
いや別に隠れてたわけでもないけど…
「す、すいません…」
「まぁ、とりあえず入れ。」
「あ、はい。
失礼します」
結局この人は理事長なのか…?
―――――――――
中に入るともう一人、人がいた。
その人はソファーに座っていてこちらから顔をうかがうことはできなかった。
微妙な沈黙が続き、理事長室に少しはりつめた空気が流れ始めようとしたその瞬間、先ほど俺を扉で蹴飛ばした男が口を開いた。
「まぁ、なんだ…
そのー…、我が学園へよーこそ、東藤くん。」
さっきの荒々しい雰囲気とは真逆の言葉遣いで、歯切れが悪く、かつたどたどしく男は言った。
「我が学園ってことは、貴方が理事長ということでいいんですかね?」
確かめるようにそう言うと男はチラッとソファーに座っている男を見てため息をつき、眉間にシワを寄せ、「一応…」と微妙な返答をくれた。
雅也は一応という言葉がひっかかったが無理矢理疑問を圧し殺し、理事長の顔を覚えようと、改めて男を見た。
当たり前のように男前なのだが。
しかし、理事長と言うには少し頼りなさげで、オーラといおうか、威厳といおうか、上の者独特のそれらしきものがあまり感じられなかった。
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