3、街に着いて

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女性が差し出したのは… 白い…小袋? 「それは?」 「中にお菓子が入ってるわ。よかったら、食べて?おばさんの手作りなのよ」 ふふっ、と微笑みながらハルに渡す女性に、ハルはきょとんとした顔で受け取りながら 「お…かし?」 「甘くて美味しいものよ」 「ありがとうございます」 優しくハルの頭を撫でながら言い去っていった女性にお礼を言い、門番の方へと向かう 「ようこそ、アーランド王国へ。本日はどの様なご用件で?」 「こんにちは。ギルドに用事があり来たのですが、入れますか?」 「ギルドに?…見たところ冒険者のようですが、何処かのギルドに所属していますか?」 「いえ、出来ればギルド登録もしたいと思っています」 「では、ギルド登録が終わったらまた、こちらにお越し下さい。…レイド!ギルドまで案内してやってくれ」 レイドと呼ばれた濃い茶色の短髪に鳶色の瞳の男性が門番の後ろから笑顔でやってくる 「俺はアーランド王国騎士団第2班所属、レイド・ランフォード。よろしくな!」 「た…アキラ・タチバナです。こちらこそよろしくお願いします」 僕も笑顔で返し、街へと足を踏み入れる
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