27人が本棚に入れています
本棚に追加
刃毅の長刀が我が身を斬り裂く前に、統馬は木刀を横に振り抜いた。
やられる前にやる…それが彼の出した答えだった。
「があッ!?」
脇腹に強烈な打撃を受け、刃毅は吹き飛んだ。
「ぐっ…くッ…!な、何て奴…俺より速いとは…!」
自分の方が先に攻撃に出たはず…にもかかわらず打たれ、吹き飛ばされるとは。
「テメェが鈍いだけだ。そんな腕で国会議事堂を占拠たぁ笑わせやがる。」
「な、なにい…!」
「わかってんのか?政界には伊賀がついてんだぜ?」
伊賀忍軍…甲賀忍軍に並び立つ最大流派の一つだ。この国の政界には彼らがバックについており、国会議事堂を占拠するとは彼らに喧嘩を売るのと同義だ。
「それは当然承知している…だからこそやるのだ!」
刃毅は立ち上がり、統馬を見据える。
「我ら一族は伊賀によって壊滅させられた…故に、報復しなければならん!」
最初のコメントを投稿しよう!