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廊下に出ると、大勢の生徒達がバタバタと準備をしていた
走り回る生徒達をかい潜り、七志は屋上へと続く階段の前に辿り着く
階段の前には二人の女生徒がいた
一人はセーラー服に身を包んでいるが、もう一方はチアガールの服を着ている
「あ、なっちゃん。」
「あら、七志。」
二人は七志に気づくと、微笑みながら小さく手を振った
「教室で準備をしていたのではないの?」
「そうだよ。どうしたの?」
どうやら、二人とも七志とは同じクラスのようだ
七志は二人に尋ねられ、人差し指を天井に向ける
「…統馬に頼まれた。」
「ああ、鉄男を呼びに行くのね。彼なら屋上にいるわ。」
付き合いが長いのか、七志のその行動と一言だけで、彼の言わんとしている事をセーラー服の女生徒は察した
「美雪…アンタすごいね。アレだけでわかるんだ。」
「七志とは小さい頃からの付き合いだから。…でも、それを言ったら雛子…貴女だって付き合いが長いじゃない。」
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