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悪口を言った事を謝りもせず、統馬も鉄男に歩み寄る お互いを睨み合い、一触即発の空気を作り出す二人 「七志、止めなくていいのかしら?」 美雪が作業をしている手を動かしたまま、隣にいた七志に問い掛ける 「…いつもの事だ。」 我関せず 無表情のまま黙々と作業をする七志から、そんな雰囲気が伝わってきた いつもの事…その言葉通り、二人の喧嘩は良くある事なのだろう だが、睨み合う二人が互いに拳を振り上げた瞬間…いつもの事ではない事が起きた 教室の電気が突然フッと消えたのだ 「ッ!なんだ!?」 拳を止めて、天井の電灯を見る統馬 「停電…かな?」 「まさか。停電するほど電気を使ってる訳ないし…。」 「じゃあ落雷…いや、もっとねぇか。雷どころか雨も降ってなかったしな。」 皆が何故停電したのか言い合ってる間に、七志は一人廊下に出る この階にある全ての電灯が消えたのか、廊下はとても暗かった
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