27人が本棚に入れています
本棚に追加
悪口を言った事を謝りもせず、統馬も鉄男に歩み寄る
お互いを睨み合い、一触即発の空気を作り出す二人
「七志、止めなくていいのかしら?」
美雪が作業をしている手を動かしたまま、隣にいた七志に問い掛ける
「…いつもの事だ。」
我関せず
無表情のまま黙々と作業をする七志から、そんな雰囲気が伝わってきた
いつもの事…その言葉通り、二人の喧嘩は良くある事なのだろう
だが、睨み合う二人が互いに拳を振り上げた瞬間…いつもの事ではない事が起きた
教室の電気が突然フッと消えたのだ
「ッ!なんだ!?」
拳を止めて、天井の電灯を見る統馬
「停電…かな?」
「まさか。停電するほど電気を使ってる訳ないし…。」
「じゃあ落雷…いや、もっとねぇか。雷どころか雨も降ってなかったしな。」
皆が何故停電したのか言い合ってる間に、七志は一人廊下に出る
この階にある全ての電灯が消えたのか、廊下はとても暗かった
最初のコメントを投稿しよう!