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「ちっ、手間かけさせんなよ…!」
今まで歩いてきた道を戻って、鉄男を捜しにいく事にした統馬。
だが、敵はそれを許さなかった。
「!!」
突然、彼の周囲にドーム状の空間が現れた。
「な、何だ…!」
「どこへ行こうというのだ?」
背後から聴こえてきた男の声。
振り返ると、そこには長刀を持った男が立っていた。
その男の名前は確か刃毅だったはず…。
「テメェ…!鉄男に何をしやがった!?」
「安心しろ、殺しちゃいない…。ただ一対一で戦うのに邪魔だったから、下の階にいる奴のところに落としただけだ。」
「本当かよ…。本当にそうなら、俺が心配するような事は何もねぇな。」
「何もないだと?貴様のツレは俺の仲間の所に落ちたのだぞ?」
「だからよ、それが心配ねぇって言ってんだ。アイツぁビビりだが弱くねぇ…テメェのお仲間なんざ返り討ちよ。」
木刀を突きつけて、統馬は自信満々に笑う。
「ふん…そうか。ならば、自分の心配をするがいい。」
鞘から刃を抜き放ち、刃毅は統馬に刃先を突きつけ返す。
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