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「自分の心配だぁ?そのセリフ、そっくりそのままテメェに返してやるよ!」
木刀を構え、統馬は刃毅に向かって走り出す。勿論、斬り殺すために。
「だらぁぁ!」
走り出した勢いそのままに、統馬は木刀を振り上げた。
「ぬう!」
刃毅は数歩後ろに退いて、統馬の斬撃を避ける。
かすめてすらいないにもかかわらず、彼の髪の毛が二、三本ほどハラリと散った。
「っ!なんという剣圧!」
木刀でこれならば、真剣ならどうなる事か…。刃毅の額に一滴の汗が流れる。
「だが!」
長刀を両手で握りしめ、刃毅は反撃を繰り出す。
「所詮は木刀!断ちきってくれる!」
「うおぁ!」
今度は統馬が身を退いて攻撃を回避した。しかし、僅かに避け切れず、学ランの第三ボタンが千切れて飛んでいった。
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