序章:葉月と心

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私は池内葉月、普通の高校二年生。 成績は中の上くらいはあるかな? 平均以上は取れるけどそれほど高くはないって感じ。 運動も人並みに出来る。 容姿も普通。 胸は大きくないし小さくもない。 髪は短くも長くもない。 背は高くも低くもない。 良くも悪くも普通、それが私。 普通は色々楽だと思う。 成績の話を例に取ろう、低すぎると怒られる。 高すぎると期待される。 でも普通だと何もない。 楽だと思わない? だから私は特別になりたいとは思えない。 同じクラスの新谷心みたいに特別じゃなくていい。 切実にそう思う。 まぁ新谷は特別すぎるとは思うけど。 成績優秀、容姿端麗、品行方正。 運動はできないけどそれもまた人気の要因だと思う。 背は高く胸も大きい。 髪は長くて綺麗でいかにも女の子って感じ。 そんな新谷はすごく人気がある。 女子校なのに、同じ学校の人からよく告白されるくらいに。
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