本編1章

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しかしどうして今なのだろう。 確かに彼女の言うように最近彼女を助けている。 別に助ける気がなかったとか彼女でなければ助けないのか?なんてことはなく俺にとって常識人としての模範こそが親のいない俺の抵抗でもあるからだ。 小日向さんには感謝はしている。 本当に悲しいのは桃香、小日向さん、和泉と出会わなかった時の俺だ。 出会いがあれば少なくともそれが良い悪いに限らずそこにキッカケが生まれる。 つまりそこから広がる話がでてくるわけであり、それがなければ俺はバイトと学校の行き来のみを行う奴隷や家畜のような物とおなじになってしまうからだ。 「なんだなんだ、お前生徒会長の次は学年一の美人小日向美春を囲ったのか?なぁ、お前の唇を舐めたら俺も二人とキスしたと同じか?」 考え方が相変わらず気持ち悪いし少なくとも小日向さんとはなにもないけど桃香とはしたことになるかもしれない。 「もしやってきたらお前の耳を食いちぎるけど小日向さんは有名なのか?」 「有名もなにもミス桜ヶ丘の異名を持っているアイドルのような可愛さと卓越した胸を持つ最強のJKだろうがっ!?いやいやそれより食いちぎるとかやめろよ、怖いわ」 あーでもなんかそんな話聞いたことがあるな。 一年も前の話だし当時は色々バイトやら引っ越しやらで忙しくてそれにかまけている時間がなかった。 「とにかくそんな人と俺がなんかあるわけないだろ。言っただろ、昔小日向さんの家にいたことがあったからそれでだって」 「はっ、それだけでお前みたいなカスに近づくわけはねえだろ。しかしお前、いいのか?会長は絶対に気にしてるはずだぞ、小日向さんみたいな人が近くにいたら。フォローしておいたほうがいいと思うぜ、おぶぅっ!」 最後に親指立てて決めやがったから腹にパンチいれてやったわ。 確かに桃香に大してはなんかしら話しておいた方がいいだろう。 和泉にしてはいいことを言うな。
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