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救いなのは全員クラスが違うことだ。
桃香も小日向さんも他人からの接触をあまり好まないようで行き帰り昼飯以外はクラスにきたりしない。
幸い今日の昼食は小日向さんは席をはずしている。
よくわからないけど珍しいこともある。
こうして桃香と二人と言うのは久しくない。
「わ、私が君の膝の上に座るのは変じゃないか?み、みっともなくないか?」
俺の方を向いているせいで桃香は逃げ場のない顔を泳がせては本当に恥ずかしそうにしている。
桃香からすればベンチで俺の方を向き俺の上に座るという行為は、必然正座に近いものになる。
座高が更に上がるので俺の顔に触れるのは胸だ。
まあこれはとても気に入っているポーズのひとつである。
これをやらせると桃香は途端に顔を赤らめて動きがとても悪くなる。
「桃香は嫌かな?俺はこうしていると顔をみなくて済むから助かる」
「……」
言い方が悪かったせいか、沈んだような表情を見せる。
胸が締め付けられるぐらい可愛いと、思ってしまう。
「なぁ、よかったら脱いでくれないか?」
「は、は、はぁ?なにを言ってるんだ、ここは学校だ、私は生徒会長で拓真は書記で…」
俺はもう桃香に毒されていて救われないかもしれない。
可愛くて可愛くて仕方ない。
小日向さんが一時間いないだけで俺は桃香とこんなにも恋人らしい遊び方を満喫できてしまう。
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