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「あら……あらららら」
「顔近いよ、目に指入れるぞ?」
席に着いて少しすると奴がきた。
なんだか俺をみて何かを感じにやついた。
怪我ならにやつくわけないし……もしかして負傷しているから襲える…みたいなにやつきなのか。
「い、い、いいいいい言っとく俺は本気になったらなんでもするからな、失うものなんてねえから捨て身だ。来いよ、いや来るな」
「なに、疲れてんの?それよりその顔だと少しは解決したみたいだな、問題の方は」
「だから近いって、バカ。んまあ、囚われすぎるのも…どうかな、なんて思っただけだ。それでこれは代償」
ギブス、顔の絆創膏、首のシップ…他にも色々あるけど和泉の目に映ったのはその辺か。
「よかったじゃねえかよ、大したことなくて……なら今日は拓真復活祭でもやるとするか。しかも女も一人呼ぶぜ、高いの……いった、なにをする」
「テメェがそんなだから俺まで女に変な目で見られんだよ。大体、女一人が高くても一人なんだから俺とお前が義兄弟になるだろ。はぁ、桃香に言ってお前の事抹殺して貰おうかな」
「かけがえのない友人だよ、俺っ!」
あつかましい奴だった。
こうした和泉に会うのは久しぶりだが全く新鮮な気がしない。
むしろ最近のコイツの方が新しいよな。
そこまで気をやるゆとりはなかったからしゃあない。
でも俺が連れなくしていても和泉は別に知り合いの幅は広いしなんだかんだで和泉のようなキャラは合コンの盛り上げやくにピッタリだし、そういった繋がりで電話帳の中の人数は百は軽く越えている。
「ああ、なら任せたよ、パーティーは……俺は生徒会でいけないけど存分に盛り上げてくれ。おやすみ」
「なんでだよ、俺ただのなんか痛い子になっちゃうよ」
元からだろ。授業開始まで一時間もある、いつもなら復習するがパスした…睡眠を欲しているからだ。
体力の消費を抑え、更に回復して放課後への備えとする。
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