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同じようにやらされるかと思いきや、さすがに腕折れてるから特別参加することはなかった。
流れ自体は理解したからまあ出来そうではある。
最も誰一人として俺に好意的に接する奴はいなかったけど。
「拓真、もう少し掛かりそうだから先に帰って構わないぞ。まあそんなことをしたら私は癇癪を起こすな」
「それは絶対に嫌なんで残ります、むしろ残りたい」
一度起こした癇癪がどんなか知ってるから俺には逆らう意思など存在してない。
プライドを保つなら女の子を殴れない主義、とでも言ってやる。
「………よかった、少しはメンタルを戻したようだな」
そう言って笑いかけた。
まるで自分のことのように嬉しがって、純粋に……よくわからん。
ただ鼓動が少し早くなり、言葉を発しようにも見会うのが出てこなくて焦ってしまった。
俺と桃香は他人だ、あって間もない。
彼女の家族というコミュニティに参加してまだ一ヶ月も経っていない。
それなのにどうしては彼女は……。
けれど確かな事はある、桃香は万人に好かれ、こぞって人が寄ってくる特別な魅力を宿している。
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