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「こほん、話が逸れてしまった。では本題だ、まずポジティブになるなら君の考え方自体を変えなくてはな。拓真が生きてきて一番返答しずらかった内容を話してくれ」
話が逸れまくって一時間ぐらい猫の話で盛り上がってしまった。
桃香は猫アレルギーだから好きなのに飼えない。
俺も好きだけど経済的な理由で飼えない。
桃香は雑誌は平気だからと猫の写真集を眺めたりして癒されてるようだ。
まあ俺も彼女が出来たら猫の格好させたりしたいと……金もかからないし一石二鳥とはこういうことだ。
「うーん。小学校の頃、感想文の授業でテーマが決まってなくて何にするかな、とか思ってたらクラスのリーダーみたいな奴に家族の事でも書けよって言われて何人かに笑われた時かな。悔しくてなにも言えなかったし泣いただけだったよ」
ガキってのは残酷だからな。
今でも時折思い出してしまう。
きっと相手からしたら間違いなく覚えてない。
俺は今でも鮮明に覚えているからそれぐらいの事だった。
「………しかし生徒会でも君は充分にやれると確信した。私はシャワーを浴びてくる」
俺の返答が悪かったのか踵を返して行ってしまった。
やることもないし勉強をやっておこう。
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