第四話・いよいよ生徒会?

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物心がついたのがかなり早かった。 自分の事を理解してどうすればいいのか、そういうのは施設の先生に聞いたら教えてくれた。 確かとにかく勉強して公務員になればいいと。 シビアな答えだけど一番現実的で最も実のある回答だ。 「あー、広いな」 決まった時間に起きていたせいか、それが習慣とかして遅刻とかそういうのはしたことがない。 自分で起きる時間とか決めてたし当たり前か、起こしてくれる人もいないし。 起きた時も少し慣れてきた。 広い部屋も隣で聞こえる吐息も驚くこともないぐらいのものだ。 まだ時間も大分早いからこっそりとベットを抜け出して廊下に出る。 洗面所に向かうまでに数人の使用人と挨拶を交わしたが、誰もが忙しそうにしていた。 これだけ家が広いと掃除とかも大変なんだろうな。 それに床がゴミひとつ見つからないのだから完璧に掃除もこなしているのは間違いない。 「おはようございます、紅香さん」 「はい、おはようございます。ママ、でいいですよ、拓真さん、クスクス」 セレブ妻系のジャンルも需要があるのも頷ける。 もし紅香さんみたいに綺麗な人が表紙だったら俺は迷わず購入するはずだ。 「い、いやさすがにそれは……紅香さんだったらお母さんというより姉さんの方があってますし」 「そんな真面目な顔してたら冗談だと受け取りませんよ、全く」 そういいながら俺の尻を撫でて揉むと行ってしまった。 金持ちからしたら普通の挨拶なのかも。
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