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見たから記憶を消す、何のために?私にはわからない………いや、わかっても彼女に記憶を消されるかもしれない。
「さ、無駄話しはここまでにして」
「いたっ」
氷華さんは私の右手をおもいっきり左手首に叩きつけ、左手だけで両手首を掴み治しては余った右手で黒くてちょっと長い物を取り出した。
「これが何かわかるかしら?」
「え、えっと………ひげそり?」
「これでどうやって貴女を消すことが出来るのかしら?」
その言い方だと、まるで私が死ぬって聞こえるんですけど!?
「もしかしてバリカンね!」
「スタンガンよ」
すたんがん………スタンガンって何だっけ?
※:スタンガンとは非殺傷性個人携帯兵器の総称。当たると電流が流れて一瞬で気絶する。
「一瞬だけチクっとするけど安心して。目が覚めればここはどこ?私は誰って言うはずだから、そしてイケメンドクターに介護されて無事にハッピーエンドになるのよ」
それはハッピーエンドじゃない!しかしもうどうすることも出来ないか………
「……あのさ……最後に質問いいかな?」
「いいわよ」
このクエスチョンとアンサーで全てが決まるんだ。私も人生が学生か医者かその他か。
それで………それで決まる。
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