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「あの子には関わらないほうがいいよ。なんせイジメの標的にされるから」
学校の難題の一つのイジメか………小、中、高、大。社会もそうだからイジメは学校だけじゃないか。
「転校生もう帰るの?」
自分では認めてはないが、お人好しって呼ばれている。私はただ―――なるべく後悔しないように動くだけだから。
「まぁね、ちょっと学園内散歩してから早めに教室を出るのさ」
あながち間違いじゃないけど。さて、教室から出て右に行ったから右側の方か………イジメとなると人目がつかない場所。
―――――
「………空き教室」
アルカディア女学園には旧校舎があったらしく、右方向に歩いて行ったら辿り着いた。とりあえずいるかな?
――一歩踏み込みその刹那。
「ウギャァアァァッ!!」
今のは………氷華さんの悲鳴!?響いた声も近い!
ためらう必要があるなら行動しないと後悔するから!
でも――時には引く必要もあり時には考える必要もあった。
「ちょっと!イジメはよくな…………い………」
サスペンスの帝王が主演するドラマの事件現場のように、氷河期のように冷たい雰囲気をまとった女の子が、先輩らしき人達がやられていた。
氷河期のような女の子のネームには氷華椿と書かれていた。
私は驚くほど一瞬で真実をわかってしまった。
確かに、彼女とは関わってはいけない人だったんだ。
なぜなら。
「初めまして、不幸な転校生さん」
氷の華ように最高の美少女で氷河のように最凶の美少女だったんだから。
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