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「実はね、先輩方が私を呼びかけた証拠品があるからそこに行きましょ?」
「えっ、あ、うん。わかった」
証拠品ってなんだろう………まぁいい。すぐにわかると思うから。
「それとさ………貴女は1年C組の氷華椿さんでいいんですよね?」
見た目は違うけどネームには1-C-15(15は出席番号)、氷華椿と書かれているから本人では当たっているはずだ。
「場所案内よろしくね」
案内されたのは案外近かった。空き教室を出て隣の隣のまた隣の空き教室。
「ここに証拠品があるってこと?」
見た目はさっきの空き教室とほぼ同じ。黒板の位置とか教卓に机と椅子が左右違うけどでありその程度のもの。
「証拠品ってどこに――」
振り替えった瞬間に、いきなり両手を掴まれいっきに窓へと押し出された。
背中は窓に押しつけられているし、両腕は氷華さんに掴まれていて目の前には氷華椿さんと言う死神がいて、まるで私は貼り付けにされ処刑前の気分と同じではないだろうか。
唯一の逃げ道を彼女が塞ぐどころか行動すら塞がれてしまった。
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