栄養失調の裏には

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そして、病院に運ばれる前日から、さすがにもう限界だったのか、いきなりお店を休んだらしい。 そこに、お父さんの友達が知らずにたまたま店へ行った。 明かりはついているが、ドアには鍵がかかっていて、呼んでも応答なし。 おかしいと思ったものの、珍しく今日は休みなのかと、とりあえず帰り、翌日またお店に行ったそうだ。 これが、救いの神となった。 翌日またお店に行ったが、昨日と同じように、明かりはついてるが、鍵は閉まっており、呼んでも返事はない。 しかし、中には人の気配がする…。 友達は、ドンドンとドアを叩いて何度も何度も呼んだらしい。 すると、声にならない声で、 「…今日は休みだ…申し訳ない…」 との声が聞こえ、 明らかに様子がおかしいと思ったようで、近所の友達にも連絡し、 2~3人集まって、もう一度呼ぶが、やはり力のない声が聞こえるだけ。 もう強行手段でやるしかないと、無理やり店のドアをこじ開けた。
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