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「よし。これで全員分かな…。」
空はお茶を膳に乗せ、広間まで持って行く。
「失礼します。お茶が入りました。」
そう言って、広間に入る。
広間にいる皆は難しい顔つきで、何かに思い悩んでいる。
空は邪魔をしない様に、お茶を配る。
「…何かあったんですか?」
全員にお茶を配り終えたところで、毛利に問う。
「…それが…。古高君が、新選組に捕まったみたいなんだ…。」
「?! 新選組に?!」
空は驚きのあまり、膳を落としそうになる。
「…今夜には会合を開く予定だ。空君も参加してくれるか?」
毛利は真っ直ぐ空を見つめる。
本当は参加したくない。
新選組の事に触れたら、屯所で暮らしていた事を思い出してしまうから。
…戻りたくなってしまうから。
しかし毛利の目は、すがる様な目。
…参加してくれないと困る、という目。
そこで空は決めた。
…参加する、と。
「…はい。」
空は俯きながら、小さく言った。
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