八章

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ーー池田屋ーー 「襲撃計画を実行するか、中止にするか…。どうする?」 池田屋では長州藩、土佐藩、肥後藩などが集まり、襲撃計画の事について話し合っている。 「……………。」 しかしいい案が浮かばないのか、皆俯いて考え込んでいる。 沈黙が訪れそうなその時。 「失礼します。お茶が入りました。」 空が膳にお茶を乗せて運んで来た。 「お、すまんなぁ。」 土佐藩の坂本はお茶を受け取りながら、礼を言う。 「いえ。これぐらいしか私は出来ませんから。」 空はにっこり微笑みながら返す。 「空ちゃんはいい子じゃのぉ。やっぱり土佐藩に来てくれぬか?!」 「えっ?!」 空は坂本の言葉にどう答えれば良いか分からず、慌てる。
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