166人が本棚に入れています
本棚に追加
「何処かで会った事あるよね?」
「…………。」
空は質問には答えず、ただ沖田を睨む。
「…それは俺も思う。」
ふいに沖田の後ろから声が聞こえる。
「…お前の声、何処かで聞いた事ある。」
声を発したのは藤堂。
沖田の横に並んで、空を観察するように見る。
「…馬鹿な事言うな。似た様な声をした奴なんて、世の中に山程いる。」
空は冷たく言い返す。
しかし内心では、動揺していた。
……お願いだから、もうこれ以上聞かないで……。
もう私に言い返す言葉なんてない…。
正直、貴方達の顔を見るだけでも辛い…。
こう言えたらどんなに楽なんだろ…。
空は心の中で呟きながらも、顔には出さなかった。
最初のコメントを投稿しよう!