八章

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「空…ちゃん?」 「空…。」 沖田と藤堂は目の前にいるのが空だと分かると、少し動揺する。 「…そうだよ。よく気付かなかったね。」 空は嫌みを込めて言う。 しかし空の嫌みなど聞く耳を持たない。 「何で…。」 「…何で? それは私が長州藩だから。それ以外に何があるの?」 空は冷たい笑顔を浮かべる。 それは思わず唾をごくりと飲みこんでしまうほどの冷笑だった。 「…嘘だ。」 「え?」 空は沖田の呟きが聞こえず、聞き返す。 「嘘だ。空ちゃん、本当はそんな事思ってない。」 「何言ってんの? 私は「じゃあ!!」……?」 沖田は空の言葉を遮る。 「何でそんなに辛そうな顔してるのさ?」 「………!!」
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