一章

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「空ちゃん、おはよう」 私に声をかけてきたのは長州藩の主、毛利敬親(モウリタカチカ)。 「毛利さん、おはようございます。」 私、藤咲空(フジサキソラ)は長州藩の忍兼女中でもある。 「空ちゃん。食事が終わったら私の部屋に来てくれないか?」 「? いいですよ。」 「ありがとう。じゃあみんなを呼んでご飯を食べようか。」 「はい。」 「うおっ!! 今日の飯も最高においしい!!」 「うんうん、とてもおいしい。」 吉田稔麿(ヨシダトシマロ)、高杉晋作(タカスギシンサク)、桂小五朗(カツラコゴロウ)らが口々に言う。 「ありがとうございます。喜んで頂けて、私も安心です。」 ニコッと空は微笑んだ。 「「「……っ!!」」」 3人は一気に顔を赤くした。 ? みんな顔が赤いような…。 風邪? 空は毛利の悲しいような申し訳ないような目線に気付かなかった。
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