二章

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「わざわざ部屋まで送って下さり、ありがとうございます。それでは。」 空は部屋に入ろうとした。 だが、腕をガシッと掴まれた。 「待て。話がある。座れ。」 斎藤は空の部屋の前にある縁側に座った。 「なんですか? 話って。」 空はとりあえず聞いてみる。 「単刀直入に言う。お前、長州の間者だな?」 「………ハァ。バレてましたか。そうです。私は長州の間者です。」 「やはりか…。あと、もう一つ分かる事があるんだが。」 「…? 何ですか?」 空には何の事か分からなかった。 「お前は女だろう?」 「……っ!!」 「図星か…。」 「斎藤さん。一つだけ、見抜けてない部分がありますよ。」 天井から声が聞こえた。
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