一章

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「あっ すいません。それで、どうやって隊士になるんですか? そう簡単になれるものじゃないでしょう?」 「あ、あぁ。聞いた話によると、今ちょうど新隊員を募集しているらしい。その中になんでもない顔をして入ってくれ。」 「分かりました。いつあちらに行けば?」 「それが明日らしいんだよ…。」 毛利は頭を掻きながら言った。 「明日ですか。大丈夫ですよ。」 「本当かい?! 助かるよ。じゃあ今日が藤咲君が作る最後のご飯か…。」 「そうですね。ですが、帰ってきたらいつでも食べられるじゃないですか。」 ニコッと微笑んで空は言った。 「そうか…。そうだよな。いつまでも藤咲君に会えないわけじゃない。無事に帰って来てくれることを祈っているよ。」 「はい。ありがとうございます。」 空は心の中で誓った。 絶対に無事に帰ってくることを。
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